近畿一円に店を展開する大手呉服販売店の社長らが、客から複数回にわたり前払い金を受け取るなど違法な販売方法をしていたとして逮捕されました。客の中には認知症の高齢者もいて、警察は販売の実態を調べています。

 兵庫県尼崎市に住む60代の男性。90歳の母親が同じ呉服販売店から着物50着を購入し、総額5000万円以上を支払っていたといいます。呉服のほとんどは一度も着られることなく、眠ったままでした。

母親が着物を大量購入 男性(60代)
 「老後の資金はほとんどなくなっています。何十着くらい買ったか分かる?」

着物を大量購入 母親(90)
 「分からへん。一番“偉い人”とかが来て・・・」

 母親に着物を売っていたのは、近畿一円に20店舗以上を展開する大手呉服販売店。けさ、その社長らが逮捕されました。割賦販売法違反の疑いで逮捕されたのは、大阪や奈良などで店を運営する「きもの松葉」の社長・松葉将登容疑者(48)と、債務管理部長の田中保明容疑者(66)です。

奈良県警によりますと、松葉容疑者らは17人の客に着物を売る際、2回以上に分けて「前払い金」を払わせたうえで、商品を渡していました。商品の引き渡し前に「前払い金」を2回以上に分けて客から受け取る場合、店が金だけ受け取り、商品を渡さないなどのトラブルを避けるため、国の許可が必要です。しかし、松葉容疑者らは、許可を得ていなかったということです。

 捜査関係者によりますと、松葉容疑者らはクレジットカードなどを持てない高齢者にも高額な着物を販売できるよう、違法な「前払い」を導入していたとみられています。逮捕前、松葉容疑者はJNNの取材に対し・・・

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4415485.html