長崎県内のマスコミ退職者らでつくる「言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会」(言論ながさき、南輝久代表)は28日、
発足5周年を記念し長崎市築町のメルカつきまちホールで「メディアの『今』を問う」をテーマにした講演会を開いた。
パネリストは、選挙を「祭り」として扱うメディアの劣化や、国民の政治に対する関心の低さなどに危機感を示した。

TBS「報道特集」でキャスターを務める金平茂紀氏と、元NHKプロデューサー永田浩三氏が登壇。衆院選の選挙報道について、
金平氏は「メディアの事前予想は惨敗したが、反省しない。テレビの開票特番を祭りにしてしまったのも深刻な問題」と指摘。
「政治イコール選挙という狭い考えではだめ。政治は身近な環境の理不尽を直していく行動だ」と国民が主権者意識を持つ必要性を語った。

永田氏は、統括プロデューサーの時代に従軍慰安婦問題を扱った番組内容が直前に「(政治家と面会した)経営幹部の指示で改変された」際の苦悩などを紹介。
「メディアは小さな声を支えるべき。豊かで多様な言論空間をどうやってつくっていくのか」と約130人の聴衆に訴えた。

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