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事実と異なる報道に反論するためには「一定の基準」作りが必要では――。これまで報道に反論しない姿勢を示してきただけに、
秋篠宮さまの発言は「方針転換」ともとれる。関係者によると、バッシングとも言える報道が続くなかで、
この方針は宮内庁も同調しているという。関係者は「ここ数年の報道が皇室全体にも及んだことを憂慮し、殿下はあえて発言された」とみている。

秋篠宮さま、事実と異なる報道への「反論するための基準作り」に言及
会見は、秋篠宮さまがまず、事前に宮内記者会から提出された質問5問にこたえ、その後、記者がその場で自由に質問する流れで進められた。
「基準」作りの発言は、この関連質問のなかでの質疑だ。

秋篠宮さまは、報道に個別に対応してこなかった理由として、ある記事の記述を指摘すると、指摘しなかった「ほかのことは全て正確なのか」
となりかねない点をあげた。どれが正確で、どこが違うのか。説明するのは「大変な労力を費やす」と難しさを語った。

宮内庁「どういう在り方がふさわしいか研究していく」
皇室をめぐっては、事実誤認の内容や誹謗(ひぼう)中傷ともとれる報道やネット上の攻撃が繰り返されてきた。特に問題となったのが、
1993年の皇室バッシングだ。一部の雑誌を中心に、美智子さまを批判する報道が相次ぎ、美智子さまは誕生日の文書回答で
「事実でない報道には大きな悲しみと戸惑いを覚えます。批判の許されない社会であってはなりませんが、事実に基づかない批判が、
繰り返し許される社会であって欲しくはありません」と指摘。
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