城之内の決め台詞「サイナス」とは?
ドクターXでよく見る業界用語を外科医が解説
山本健人消化器外科専門医
2019/11/7(木) 16:00
10月から始まった人気ドラマ「ドクターX」第6シーズンは、これまでと同様に高視聴率を記録しているようです。
こうしたドラマをきっかけに、外科治療に興味を持ってくださる方が増えるなら、大変ありがたいことです。
今回は、ドラマを見て多くの方が気になっているであろう「業界用語」について、分かりやすく解説してみます。
サイナス
大門未知子の相棒である麻酔科医、城之内の決め台詞です。
「サイナス」とは、日本語でいうと「洞調律」です
(正確には "normal sinus rhythm")。
簡単に言えば、「心臓が正常なリズムで動いている」
「不整脈がない」ということを意味します。
城之内の仕事は、麻酔科医として手術中の全身状態を管理し、
安定させること。
患者さんの心電図モニターの波形を見て、「サイナス」であることを確認し、
これを毎回宣言しているのですね。
決め台詞としては”カッコいい”のですが、現実には、
あえて「正常であること」を強調する麻酔科医はあまり見ないように思います。
むしろ手術では、心房細動などの不整脈を持っている
高齢患者さんが多くいます。
こうした不整脈がある際に、その存在を手術前に情報共有することは
よくあります。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamototakehito/20191107-00148474