「一刻も早い成立重要」高市氏、経済安保法の必要性強調 甘利氏失脚や林外相起用に危機感
11/29(月) 16:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/0e74e044150b4dea24bce9928dfd164ca1dd7416

自民党の高市早苗政調会長が「経済安全保障推進法案」の早期成立に強い意欲を示した。
中国の覇権拡大が加速するなか、日本は同盟国・米国と協調しながら、
戦略物資や先端技術の保全や育成を国家戦略として進め、国益を確保することが求められる。
同法案を推進してきた甘利明衆院議員の幹事長辞任や、
政界屈指の「親中派」である林芳正外相の起用の影響が注目される。

「しっかりと議論し、一刻も早く成立させるのが、今ほど重要なときはない」
「米中双方が強烈なスピードで戦うなか、板挟みになるのは日本企業だ」

高市氏は28日、宮崎市内での講演でこう強調した。
 
政府は、経済安全保障推進法案について
「技術基盤」と「サプライチェーン(供給網)」「基幹インフラ」「特許非公開」の
4分野を柱とする概要を固めている。

先端技術の研究開発を資金支援し、半導体など戦略物資の供給網を拡充する制度を新たに構築。
情報通信などインフラ産業では、重要設備が安全保障上の懸念がある国に依存していないか
事前に審査する制度をつくる。

高市氏は、先の衆院選に向けてまとめた「政権公約」で、
国民の生命や財産を守るため「経済安全保障を強化する」と記していた。

岸田文雄首相をトップに関係閣僚で構成する経済安全保障推進会議の初会合は19日開催された。
来年の通常国会への法案提出を目指し、詰めの議論が進んでいるが、高市発言をどう見るか。

国際政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は
「甘利氏の失脚で、小林鷹之経済安全保障担当相が機能しにくくなったことへの危機感がありそうだ。
林外相の起用など、岸田政権が対中政策に後ろ向きに見えることも懸念される。
経済安全保障推進法案のポイントは
『日本企業の中国進出抑制』『中国資本による日本企業の買収阻止』だ。
このまま日本企業が中国への進出を進めれば、中国に技術という“人質”を送り込むようなものだ」
と語っている。