ニューヨーク市は30日、全米で初めて「過剰摂取防止センター」(Overdose Prevention Centers)を開設した。

薬物を安全に使用し、過剰摂取を防止することが目的。薬物を使用できるスペースのほか、清潔な注射針などの道具、オピオイド拮抗薬、依存症を治療するためのソーシャルサービスなどを提供する。なお、薬物は自分で持ち込む必要がある。

場所は、イーストハーレム(New York Harm Reduction Educators 住所:E. 126th Street)とワシントンハイツ(CORNER Project 住所:W. 180th Street)の2箇所。これまで、注射器を提供していた施設に設けられた。

デブラシオ市長は声明で「オピオイド危機に対応するための、安全かつ効果的な施設」と述べ、「最も脆弱な人々を保護するための正しい道」だと語っている。

施設の計画は、2018年に発表されていたが、クオモ前州知事やトランプ前大統領の反対により、ストップしていた。デブラシオ氏は当時、カナダやヨーロッパなどには、薬物の投与施設があるが、米国ではないと話していた。

市保健精神衛生局は、施設を4箇所設置することで、年間で最大130人の過剰摂取による死亡を防ぐことが可能で、700万ドルの公衆衛生コストの削減につながると試算していた。

https://www.mashupreporter.com/nyc-opens-1st-drug-consumption-facilities/