クジラ食文化復活へ若者の力
下関商業高生が調理→市立大生が取材し発信

若い感性でクジラ食文化を復活させようと、下関商業高校の生徒が1日、下関市後田町の同校でクジラを使った料理づくりに挑戦した。その様子を下関市立大の学生が取材し、年明けにも動画や写真投稿サイトを通じて発信する。

 企画したのは、市民活動団体「しものせき鯨食復活プロモーション」。同市の鯨肉専門加工卸業、東冷の石川真平専務らクジラや鯨食と関わりの深い3人が6月に設立し、家庭での鯨食普及啓発に向けた取り組みの第1弾として下関商高、市立大にコラボを呼び掛けた。

 下関商高からは商業研究部の1、2年生6人が参加。同プロモーションが提供したニタリクジラの胸肉4キロを使って、「家で食べたいおいしいクジラの竜田揚げ」や鯨肉のオーロラ煮などを調理した。

 同部の生徒は本年度、地元名産のクジラを研究テーマに選んで活動しているが、実際に料理をつくるのは初めて。「意外と軟らかくて調理しやすい。家でも作ってみたい」と1年の生徒(16)。完成品を試食した生徒からは一斉に「おいしい!」と声が上がった。

 取材を担当した市立大生は国際商学科の2年生3人で、学生(19)は「クジラを食べたことのない若者は多い。知識や魅力を伝えたい」と熱心に調理風景を撮影していた。
https://yama.minato-yamaguchi.co.jp/e-yama/articles/35762