中村文則の書斎のつぶやき 「共産党アレルギー」は言い訳
https://mainichi.jp/articles/20211202/ddl/k23/070/161000c
 日本の野党は大変だと思う。

 野党が反対するのは一部のおかしい法案のみで、与党が出す法案の大半に実は賛成している。いい対案も多く出しているが、
マスコミはその事実を報じず「野党は批判ばかり」と言う。何だかもう、フェイクニュースである。

 しかも日本のマスコミは、自民党の総裁選を衆院選より盛り上げる。立憲民主党の代表選があったが、テレビはほぼ事実上スルーだ。

 面白味(おもしろみ)がない、と言う人もいるが、ではベテランばかり並んだ自民党の総裁選の、あれのどこに面白味があったのだろう。
その前の菅前首相の時は「パンケーキが好き」とテレビは必死に取り上げたが、いい年の男性がパンケーキを食べ、一体それの何が面白いのか。
マスコミが「盛り上がった」雰囲気をつくっただけだろう。

 衆院選での「野党共闘」は、立憲民主党と日本共産党の選挙協力がうまくいった所などで成果を上げ、数字上でも与党を追い詰めていた。
与党自らも、自民党を常に支持する媒体も、応援団の論客も、こぞってその選挙協力を必死に批判していたから、つまりそれだけ嫌だったのだろう。

 あの原発事故の時、原発の非常電源の喪失も大惨事に結びついたが、以前からそれらの脆弱(ぜいじゃく)性を
国会で取り上げていたのは日本共産党だった(その時に、問題ないとしてはねのけたのは、当時の安倍内閣。でも仕方ない。安倍内閣だから)。
そして民主党が与党になり、地震でまさにその非常電源もやられたが、僕が常々思っているのは、…
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