筑波大学 医学医療系社会精神保健学教授
斎藤 環 先生

どのような人が治療の対象になるのか?

家族か本人が「ひきこもりを何とかしたい」を考えている事例です。

また、ひきこもりの原因として何らかの精神疾患がある場合には、それを見落としてはいけません。統合失調症や発達障害がひきこもりの中に隠れている可能性があり、そこは注意してみていく必要があります。
発達障害や精神疾患がある場合は原疾患、つまりひきこもりの根本にあるそれらの病気を診断し、それに対して治療をすることが望ましいのです

一般的にお勧めできる家族の相談場所は駅前などにある精神科クリニックです

ひきこもりを脱出するためには、一定期間、家族相談を続ける必要があるからです。可能なら家族相談を受けてくれるクリニックを複数見つけて、実際に相談してみて相性がいいところを選ぶことをお勧めします

家族相談の一つの目標は、家族と本人との間に「対話する関係」と取りもどすことです

ここ数年、一度も姿を見たことがない―そんな家族もいるのです。

次の記事「ひきこもりの方が仕事を始めるために」では、就労支援について紹介していきます

https://medicalnote.jp/contents/150722-000009-OMBPNJ?p=2