職場の送別会の胴上げで落下し後遺症が残ったなどとして徳島大学病院の当時の歯科研修医が、大学と同僚らに対し、損害賠償を求めていた裁判で徳島地方裁判所は６日、胴上げした５人に１１０万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
この裁判は、２０１８年３月、当時、徳島大学病院の歯科研修医だった３０代の女性が徳島市内の居酒屋でおこなわれた、職場の送別会のあと、路上で同僚らに胴上げされた際、頭から落下してケガをし、後遺症やＰＴＳＤ＝心的外傷後ストレス障害を患ったのは徳島大学や同僚らが胴上げで生じる危険を避ける義務を怠ったためなどとして徳島大学と同僚ら８人に対し約５２６５万円の損害賠償を求めていたものです。
判決で徳島地裁の島戸真裁判長は、「胴上げに実際に参加した５人は、胴上げをやめるか、声をかけあって事故を避けることができた」などとして５人に対し休業補償や、打撲傷などによる慰謝料など１１０万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
大学の責任などについては認めませんでした。判決について原告の女性は、「主張があまり認められず残念。大学側からの謝罪はなく現在も首などの痛みで仕事に復帰できていない。控訴については弁護士と相談して決めたい」と話しました。一方、徳島大学は、「判決文を精査できていないのでコメントは差し控える」としています。
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