流通や外食、繊維などの労働組合が加盟するUAゼンセンは8日、2022年の春季労使交渉で企業内最低賃金について時給1060円を基準に要求する方針を固めた。パートでは時給40円増を目安とし、2年ぶりに具体的な金額を示した。経済が正常化に向かうなか人手不足など現場の負担が大きくなっており、格差是正を目指す。

UAゼンセンは約2300組合が加盟し、182万人の組合員を抱える国内最大の産業別労働組合。パートなど短時間組合員が6割を占める。加盟労組と議論し、22年1月20日の中央委員会で統一要求を正式決定する予定だ。

正社員とパートなどを合わせた全体の目標については「2%基準」のベア(ベースアップ)を求める方針。21年は新型コロナウイルスによる業績の悪化を考慮して目標数値に幅を持たせたが、新規感染者数が落ち着き行動制限も緩和されるなど正常化に向かっているとみて、2年ぶりに「2%基準」に戻す。

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