兵庫県丹波市市島町の井上正直さん(79)が、京都府宮津市の山で奇妙な形の木を見つけた。隣り合う2本が、地上高約60センチ付近から水平に伸びる枝で結ばれ、アルファベットの「H」のように見える樹形をかたちづくっている。

大江山近くにある航空管制施設とハンググライダーのテークオフ場がある林の中に生えている。2本の間隔は1メートルほど。右の木の幹直径は約30センチ、左の木の幹直径は約15センチ。

樹木医でもある井上さんは、この木の正体を「ミズナラ」と同定し、奇妙な樹形の成り立ちをこう推察する。
▽もともと右の木だけだった▽地上約60センチ付近から伐採された▽3本の新芽が立ち上がった(萌芽更新)
▽成長し、幹となったが、豪雪地のため、左の幹が雪の重みで曲げられ、水平状態になった
▽そのまま成長を続けたが、主幹から1メートル辺りで切られるか、折れるかした▽画切られた(折れた)所から芽が出て、空に向かって成長▽切られた(折れた)所から気根(空気中に茎や幹から伸びた根)が出て、やがて地表に届き、根となった―。

現在も主幹の右側から気根が伸びてきている。

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