国の特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」が大量に岸辺に打ち上げられる現象が確認されました。今月上旬の低気圧による強風などの影響とみられています。

釧路市教育委員会によりますと、今月2日、釧路市の阿寒湖北側のチュウルイ湾でマリモが岸辺に大量に打ち上げられているのが見つかりました。
打ち上げられた範囲は1500平方メートル以上と推定され、球状の形が崩れているものもありました。
こうした現象はことし6月にも発生しました。
市によりますと、先月の大雨で水位が上がっていたのに加え、今月1日から2日にかけて低気圧による強風が吹き、高波が発生したため、湖底から一気に打ち上げられたとみられるということです。
打ち上げられたマリモは波でバラバラに小さくなって、再び湖の中に戻っていくということで、マリモが数を増やしていく成長サイクルの一環だと考えられています。
ただ、今回は水位の上昇で、一部は陸上まで打ち上げられていて、湖に戻れない可能性があるということです。
釧路市教育委員会マリモ研究室の尾山洋一さんは「どのくらいの量が打ち上げられたのか詳しく調査を行う。人の手で湖に戻す作業を行うか関係者などと協議した上で決めたい」と話していました。

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