https://news.yahoo.co.jp/articles/1a7edfc66fa6836065c7cbfae6e2306210ea4371

ツイッターで出自に関する差別的な投稿をされ、人格権を侵害されたとして、フォトジャーナリストの安田菜津紀さん(34)が8日、西日本に住む男女2人にそれぞれ195万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、安田さんが2020年12月に「父が在日コリアンだと知ったのは死後だった」などと、父のルーツをたどった自身の記事を紹介する投稿をしたところ、2人から「在日特権」「密入国では?」などと差別的な返信をされた。安田さん側は、在日朝鮮人が税制などで優遇されていた事実はないとし、在日特権という表現は安田さんへの侮辱だと主張。2人の投稿はヘイトスピーチ解消法が定める国外出身者や、その子孫に対する「差別的言動」に該当すると訴えている。

 提訴後の記者会見で安田さんは「ヘイトスピーチは(相手に)恐怖心を抱かせ、沈黙を強い、尊厳を傷つける。歯止めをかけたいとの思いで裁判を起こした」と語った。【遠山和宏】