米国で66年前、当時14歳の黒人、エメット・ティルさんがリンチを受けて死亡したとされる事件で、司法省が6日、再捜査の結果を発表した。
だが、新たな事実の認定にはいたらず、結果的に誰も刑事責任に問われないまま、捜査は完全に終結することになった。

 事件は1955年8月、中西部イリノイ州シカゴに住んでいたティルさんが、南部ミシシッピ州マネーに親戚を訪ねた際に起きた。

 ティルさんは6人ほどの友人らとともに白人男性が営む商店に買い物に行き、店の前で店主の妻に向かって口笛を吹いた。
口笛の意図は不明だが、そうした行為に腹を立てた店主らが、4日後にティルさんを拉致したという。
当時は法律による人種隔離制度が残り、南部では特に人種差別が激しかった。

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