区役所勤務のAさんは、30代半ばで選挙担当の部署に異動になったそうです。激務で帰宅が午前になることもあり、片道1時間半かけて実家から通っていましたが、とうとう一人暮らしを始めました。
大学時代の友達は、みんな実家暮らしでした。彼女たちからの女子会に呼ばれても、家事やお金のやりくりが大変なので、実家暮らし時代と同じ頻度で女子会には参加しづらくなったそうです。
女子会のうまい断り方を調べて、たまたま私のことを知ったというAさん。一度も彼氏すらいたことがないことに改めて気がついて、ご相談にやってきたのでした。
そして、お決まりの「気がついたらこんな歳で…」というセリフ。

友達もまだ独身だし、「婚活しよう」なんて誰も言わない。だから、安心していたそうです。職場で結婚して産休・育休を取得する女性は大勢いますが、どこか別人種と思っていたとのこと。
自分の人生なのだから、自分で決めればいいのでしょうけれど、一緒に週末を過ごし、近況報告をしあっている友達に、「婚活する」という宣言は抜け駆けするようで抵抗があるといいます。
だからといって、隠れてこっそり婚活を始めるのも…と抵抗をお持ちでした。

Aさんの場合、大学生から服を買うブランドもお店も、あまり変わっていないようで、台形スカートに丸首カーディガンという、ある意味年齢不詳のコーディネイトでした。
婚活開始以前に、まずは服装を変えることからスタートしたのです。

Aさん自身のスペックや条件は全く悪くはありません。一人暮らしも経験しているし、高い理想を持って婚活を開始したわけじゃないことが吉とでたのか、男性への条件もさほど多くなかったです。
服装を変えてのぞんだところ、割とすんなり彼氏ができちゃったのでした。

しかし、友達にそれは伝えていないそうです。
「知ったら快くは思わないと思うし、結婚したくて必死そうと思われたくもない」とのこと。

友達と思っていた女性が、自分に内緒で結婚していたと後で知ったら、そっちの方が傷つくのではないでしょうか。

もし、周りも独身が多いしと、安心している人がいるのならば、改めて考えてみてはどうでしょう。その周りの独身女性の、何をどこまで知っているのでしょうか。
自分と同じような感じと思っている女性が、実はこっそり婚活していて、気がついたらライフステージが変わっているかもしれません。

結婚をするのもしないのも自由なのですが、Aさんの周りは、意思を持って選んでいるというよりも、そのテーマに触れないようにという暗黙の了解があるだけなのです。

「一緒にいると劣等感と孤独を感じないから」とつながっている人は、本当の友達なのでしょうか。

「将来の話は触れない同盟」で結ばれた絆を友情とは呼びません。

https://news.yahoo.co.jp/articles/130a85d66b4fb4db7ed86e85ba4480701b612f81