「荷物重いやろ。持ったるわ」高齢者に狙い定めひったくり 異名は「商店街荒らしのおっちゃん」82歳の男逮捕 兵庫県警

 足腰が弱い高齢者からひったくりをしたなどとして、兵庫県警捜査3課と尼崎東署は10日までに、窃盗の疑いで、大阪市東淀川区の無職の男(82)を逮捕、送検し捜査を終えた。商店街で容疑を重ねていたとみられ、捜査員の間では「商店街荒らしのおっちゃん」と呼ばれていたという。

 逮捕、送検容疑は7月2日午前10時10分ごろ、兵庫県尼崎市杭瀬本町2の商店街で、女性(88)に「ちょっとちょっと」と声を掛けて近づき、手押し車に入れていたエコバッグ(現金6千円在中)を盗むなどした疑い。同課によると容疑を認め、「年貢の納め時ですわ」「競艇をする金が欲しかった」などと話しているという。

 捜査3課によると、男は商店街で手押し車を使う高齢者に「荷物重いやろ。持ったるわ」などと声を掛け、預かったかばんから財布を抜き取るなどしていたとみられる。また、高齢者の後をつけ、家に入る瞬間に「今、ネズミが入っていった」などと言い、家人が混乱して家の奥に入った隙に、玄関口に放置したかばんを盗むなどした疑いもある。被害者は60〜90代の男女63人で、うち54人が女性だった。

 捜査3課によると、男は大阪市東淀川区の自宅から尼崎市のほか、大阪府守口市や堺市などに自転車で移動し、盗みを繰り返した疑いが持たれている。県警は計63件、約300万円相当の被害を裏付け、うち3件(被害額計2万2千円相当)を送検し、神戸地検尼崎支部が3件とも窃盗罪で起訴した。
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