ソニー、バラの花も優しくつかむ新ロボ

ソニーグループは12月7日、人の手の繊細な動きを再現する新たなロボット技術を公開した。圧力分布を把握するセンサーと物体までの距離を測るセンサーを指先に仕込んだことで、特性の分からない未知の物体を丁寧に取り扱うことができる。介護現場などの産業向けと家庭向けの両方での活用を想定し、早期の実用化を目指す。

圧力分布センサーで物体の滑りの前兆をリアルタイムで検知することで、適切な力で物体をつかむ。また、距離センサーで物体までの距離を把握することで、適切な位置や姿勢で物体を持つこともできる。バラの花やケーキのようなやわらかい物体でも、滑り落としたり壊すことなく丁寧に取り扱うことができる。

 2022年度に介護施設での実証実験を行う。まずは利用者に飲み物や体温計を運ぶなど、人手不足の解消に貢献する。人の呼びかけに反応して手助けすることも検討する。介護現場以外では、食品の工場や販売現場での活用も想定している。

ソニーのセンサーの新技術により、ロボットでもバラの花を丁寧につかむことができる=7日、東京都港区(米沢文撮影)
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