【山形】原油高騰「おしぼり」業界にも経営圧迫

 新型コロナの感染者がピーク時より減少傾向にあり、少しずつ需要が回復してきた「おしぼり」業界。しかし、今度は原油価格の高騰で、燃料や資材のコストが増え、経営を圧迫しています。
 おしぼりのレンタルを手掛ける山形市のテーオーシー。繁忙期は一日に10万本のおしぼりを配達していました。しかし、新型コロナの感染が拡大すると、取引先の旅館や飲食店の営業休止で、需要は半分近くに落ち込みました。

【テーオーシー 後藤孝一 社長】
「コロナ前と比べると、3割くらい悪いが7割には戻った状況」

 県内でも感染が落ち着いてくると、10月中旬から少しずつ「おしぼり」の需要が回復してきました。しかし、同時に起きたのが「原油高」です。
 「おしぼり」は、80度のお湯で10分以上洗うことが厚生労働省の基準で定められていますが、燃料となるのは灯油。さらに配達のガソリン代や「おしぼり」を包むフィルムの資材費などが「原油高」に伴い、高騰しています。

【テーオーシー 後藤孝一 社長】
「燃料は灯油。去年と比べると約150%にアップしていて、月に平均すると(コストが)約50万円アップになっているのではと考えている」

 後藤社長は、値上げも検討していますが、取引先が利用を見送る恐れもあり、価格転嫁を ためらっています。

【テーオーシー 後藤孝一 社長】
「(新型コロナと原油高の)ダブルパンチで結構つらい状況もあるが、お客さんも厳しい状況で、なるべく値上げをしないような状況で何とか乗り切りたい」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ef2732224d96a2521f45afcb14f1b0c244ca54de