「エヴァ効果」で市職員の応募4倍…ポスターに「人財補完計画」「逃げちゃダメだ」
2021/12/12 22:15

 人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のデザインを意識し、来年度採用の職員募集ポスターを兵庫県明石市が作ったところ、事務職で過去最多の2036人の応募があった。「明」の文字を図案化した市章が、エヴァンゲリオンに登場するキャラクターに似ていると職員間で評判になって実現した。(近藤修史)

 「逃げちゃダメだ、市民の願いから」――。今年8月、JR神戸や姫路駅など9駅に、人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」に乗り込む覚悟を決めた主人公のセリフがモチーフのポスター(縦1メートル、横1・4メートル)がお目見えした。事務職などの採用試験実施を知らせるためで、ファンにはおなじみの「人類補完計画」は、「人財補完計画」と1文字変えた。

 エヴァンゲリオンは1995〜96年にテレビ放送されて以降、「エヴァ」と呼ばれて社会現象になり、今も絶大な人気を誇る。市は、昨年度の試験から受験可能な年齢を59歳まで広げており、幅広い年代にアピールしようと考えた。

 作中に登場する謎の生命体の第3使徒「サキエル」が、市章に似ていると職員の間で話題になり、企画が進んだ。

 エヴァ効果もあって事務職の採用試験に応募が殺到。応募者数は例年の4倍に上り、30〜40倍で推移している倍率は63倍に達した。「ポスターを見て興味を持った」と話す受験者もいたという。



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「逃げちゃダメだ」のセリフや「人財補完計画」のフレーズを盛り込んだエヴァンゲリオン風の職員募集ポスター(明石市役所で)

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エヴァンゲリオンの使徒をほうふつとさせる明石市の市章