アメリカ体操協会は13日、性的暴行罪で服役中の米女子体操五輪チームの元医師、ラリー・ナッサー受刑者の被害者数百人に、合わせて3億8000万ドル(約431億円)の和解金を支払うことで被害者側と合意した。
和解金をめぐっては、5年にわたって法廷闘争が繰り広げられていた。

ナッサー受刑者は、米体操協会や米ミシガン州立大学にスポーツ医として勤務中、女子体操選手など330人以上に性的暴行を加えた疑いがかけられた。
2018年に禁錮300年超の実刑判決を受けた。この裁判では、元オリンピック選手を含む160人近くの女性が、被害について証言した。

今回の和解金は、性的暴行被害に対するものとしては最大規模の額となる。和解案ではこのほか、米体操協会と米オリンピック委員会の理事に、事件の被害者が就任することが決められた。

2016年に被害者として最初に氏名を公表して告発したレイチェル・ デンホランダー氏は、和解を歓迎するとツイート。「この章がようやく終わりを迎えた」と述べた。
https://www.bbc.com/japanese/59647179