>>138
「ママがサンタにキスをした。『I saw mammy kissing Santa Clause』」

「ダサいっていうか知らないよ」

「慌てて言い直そうとして思いついたのが ビングクロスビーの
「ホワイトクリスマス」」

「やめてよ」
吹き出すように遮った。

「あと、たとえ仮にだよ? 無難なことを答えたとしても学校の奴らはいいよ、近所とか親戚とか、なんかなあ。。」

「なんで突然物陰からぐるりと囲まれて。。ほかにも人はあんなにいたのにあの人たちは無視したんだろ?」

「知らねえよそんなの」

髪の毛をいじりながら面倒くさそうに彼女の話は続いた。

「私聞いたんだよね、テレビに行った人から。快の原則、美の鉄則と言って、視聴率のためには綺麗なものを映像にしないといけないルールがプロにはあるんだって!」

「おお、言いたいことは分かった」
彼は鼻で笑い、そして目でも笑った。

「私たちって似ているのかな?」

「さあ? 似てねえよたぶん」

「3年前にみんなにばれたとき、みんなにお似合いって言われたけど、それって似ているのとは違うの?」

2人はお互いを見つめあったまま静かにほほ笑んだ。

「同じことをNHKも思ったのかな?」