――青木さんは安倍首相の学生時代の友人や恩師、会社員時代の恩師など多くの人に取材をされましたが、安倍首相のタカ派的な思想はどのように形成されていったと思われますか。

 ◆若き日の安倍晋三氏を知る人を、多数取材しましたが、安倍青年から、政治への志を聞かされたという人は、ついに一人もいませんでした。
それどころか、政治的な話を交わした人すらほとんど見当たらない。

 作家の三島由紀夫が1970年11月、自衛隊に「決起」を呼びかけて割腹自殺しました。
多少なりとも政治に関心を抱いていれば、特に右派ならば相当な衝撃を受けたはずですが、当時高校生だった安倍青年に友人が話を振っても、「ふーん」という程度で興味を示さず、議論にもならなかったそうです。

https://mainichi.jp/articles/20200905/k00/00m/010/133000c