「嫉妬ではない」安倍氏が“挑戦的”発言連発 岸田首相は“聞く”の?!

このところ安倍元首相が元気だ。「台湾有事、それは日本有事です」「(北京五輪に)何事もなかったように各国首脳が集まっていいのか」など、政府が抱えるセンシティブな案件に対して、指南するかのような発言を連発している。“挑戦的”ともみえる安倍元首相の発言の真意は?TBS後藤俊広政治部長に解説してもらった。(聞き手:TBS報道局 久保田智子)

■安倍元首相と岸田政権の微妙な距離

Q.最近の安倍元首相の発言、背景にあるものは何ですか?

後藤俊広政治部長
「岸田内閣ができて3か月ほど経ち、政権の特徴がだんだん見えてきました。そこに、安倍さんは思うところがあって、ある意味“挑戦的”とも捉えられるような発言をしているんじゃないかと思います」

Q.岸田政権の特徴とは?

後藤政治部長
「最近、岸田首相は、ほぼ毎週、自民党副総裁の麻生太郎さん、自民党幹事長茂木敏充さんと3人で定期的な会合を行っています。それぞれが派閥の領袖で、岸田派42人、麻生派53人、茂木派53人を抱えています。さらに、谷垣グループの25人も岸田首相をサポートしています。それぞれが緩やかなかたまりになって岸田首相を支えるという政権の骨格が出来上がりつつあります」

Q.それに対して、安倍元首相の“思うところ”とは?

後藤政治部長
「安倍さんは、95人という自民党最大派閥の長なんですけれども、政策決定プロセスのコアメンバーには入っておらず、距離がでているんです。これを気にしているのだと思います」

■「嫉妬ではない」安倍氏の発言に込められたサイン

後藤政治部長
「民放BS番組で、安倍元首相は岸田首相が麻生さんや茂木さんのほうばかりを向いている政権の特徴についてこんな発言をしています。『それで我々が嫉妬するわけではない。私も茂木さん、あるいは麻生さんと信頼関係はある』」

Q.「嫉妬」って強い言葉ですね。もしかすると「嫉妬」のような感情があることの裏返しにも聞こえますね。

後藤政治部長
「そうですね。同じ民放BS番組でこんな発言もしています。岸田政権は『周りのスタッフが強化されていけば長期政権の可能性はある』。つまり現状の周りのスタッフについては批判的ともとれます。この2つの発言を繋ぎ合わせると、コアメンバーでいろいろ集まってるけれども、安倍派も岸田政権支えていくんだから、安倍派にも窓口をつくって、ということのサインじゃないかと見ています」

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https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4429771.html