社会主義国の中国では、貧富の差が拡大しており大きな社会問題となっている。
このためか、習近平主国家席は「共同富裕」というスローガンを打ち出して、貧富の格差を是正し、すべての人が豊かになることを目指している。
一方、日本は中国ほど貧富の格差が深刻とはなっていない。
これはなぜだろうか。

 中国メディアの網易はこのほど、「フォーブス長者番付にランク入りする日本人が多くないのはなぜなのか」と題する記事を掲載し、日本に超富豪があまり多くない理由について考察した。

 記事はまず、米フォーチュンによる2021年版「グローバル500」にランク入りした日本企業は50社以上に上ると紹介した。
中国より少ないとはいえ、世界的にはかなり多い方だと指摘している。
しかし、フォーブス長者番付にランク入りする日本人が多くないのはなぜなのだろうか。

 記事は2つの要因があると分析した。
その1つが「財産税法」のためで、1500万円以上の財産には90%の税金が課されたので超富豪がいないと説明した。
「財産税法」は、戦後のGHQによる財閥の財産を減少させるための一時的な法律だが、これにより富裕層の財産が激減したとしている。

 もう1つの理由は「日本人は集団主義」という伝統があることだ。
このため、日本の企業経営者も、一般的な水準に合わせて横並びの収入にするケースが多く、極端な高収入とはならないと分析した。

 いずれにしても、社会主義の中国で貧富の差が広がり、日本ではそれほどの格差とはなっていないことが中国からすると不思議でたまらないのだろう。
中国が掲げる「共同富裕」のスローガンをどのように実現させていくのか、注目したいところだ。

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