さまざまな理由で在留資格がない外国人に対し、日本は原則として処分決定まで入管施設に長期収容し続けている。
長年、国際的に問題視され、3月には名古屋入管の施設に収容されていたスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんの死亡でも注目を集めた。
近年は収容施設から一時的に解放する「仮放免」が増えたが、これは批判に応えたというより、新型コロナウイルス禍で、施設内でクラスター(感染者集団)が発生するのを防ぐ措置を取った結果だ。

 収容されていた外国人にとっては朗報のようにも思えるが、実態は違う。
仮放免中は仕事が禁止されて経済的に困窮し、国民健康保険に加入できず、適切な医療も受けられない。
「重い病気でも治療費が出せない」「マスクや消毒液も買えない」。
支援団体には悲鳴のような相談が相次ぐ。
専門家は背景事情として、問題を放置する政府と、それを支える排外主義的な社会の風潮があると指摘する。

https://news.yahoo.co.jp/articles/dd4644e12995d54c60f81934998e175891289e63