1151匹のこいのぼりが残り15匹に…資金難で傷んでも買えず
2021/12/20 07:58

 栃木県栃木市中心部を流れる 巴波(うずま)川で、毎年春の風物詩として親しまれているこいのぼりが、来年は見られなくなるかもしれない。観光船を運航するNPO法人「蔵の街遊覧船」が、毎年たくさんのこいのぼりを揚げて観光客を楽しませてきたが、傷んでも買い替える資金がなく、残るはわずか15匹ほど。同法人は募金を呼びかけ、存続を図っている。(荒川隆史)

こいのぼりが優雅に空を泳ぐ巴波川。存続の危機を迎えている(今年4月1日、栃木市で)

 こいのぼりは、蔵造りの建物が並ぶ塚田歴史伝説館沿いなどで、2012年から毎年、3月中旬〜5月中旬に飾っているが、化学繊維のため、日光に数年当たると劣化は避けられない。同法人は、乗り場で販売するコイの餌の利益などで、毎年3分の1ずつ買い替えてきた。

 ところが、新型コロナウイルスの影響で、19年に約4万人だった年間の乗船客が、今年は約6000人に減少。「いいこい」の語呂合わせで1151匹を揚げていたが、今年は500匹にとどまり、来年も使えそうなものはわずかだ。

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https://www.yomiuri.co.jp/national/20211219-OYT1T50125/
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