同時にオンラインでケーキ「パクリ」 最多291人でギネス認定

 兵庫県丹波市内の3高校の有志30人超が企画した「モンブランを同時に食べて、ギネス世界記録を目指そう」が19日、丹波の森公苑(同市柏原町柏原)であり、「オンラインで同時にケーキを食べた最多人数」291人のギネス認定を受けた。プロジェクトには市民ら408人が参加。ギネス認定には1分間での完食か、食べる人数の多さが求められ、100人以上という条件が課された。

 新型コロナウイルス禍で市内イベントが減り、活気がなくなると危惧した県立氷上西高の生徒が丹波栗(くり)でギネス登録を目指すことを計画。若者主体のイベントを地域が応援し、郷土愛を育んで活性化につなげようと、県立の氷上高と柏原高にも呼び掛けて4月から準備を始めた。

 ◇巨大モンブラン計画は断念

 当初、生徒たちは巨大モンブランを製作する計画だったが、台になるスポンジケーキが栗ペーストの重さに耐えられないと判明。参加者にクリとスポンジケーキ、生クリームを提供して事前に思い思いに盛り付けてもらい、オンライン上で一斉に食べることに。「丹波市くり振興会」が特産品の丹波栗を無償提供し、製菓会社「やながわ」がケーキの製作などに協力した。

 生徒たちは、世界記録申請や審査費用などの経費計215万円を集める街頭募金や企業を回っての協力呼び掛けに奔走し、11月にめどが付いた。同公苑ホールにはパソコン画面を拡大した11面のスクリーンが用意され、参加者をオンライン会議システムのZoomでつないで「3、2、1、パクリ」の合図で行われた。

 記録を達成した生徒からは「多くの人の温かい協力に感謝したい」「学んだことを糧にさまざまなことに挑戦したい」などの声が上がった。参加者からは「皆さんの頑張りが伝わってきた」「丹波の栗をPRする良い機会になった」など感想が寄せられた。

 リーダーで氷上高3年の酒井歩さん(18)は「苦労のかいがあった。みんなの力で認定を受けられてうれしい」と話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/941b71be47de9d2b7c034b150309f33675bc499a