間もなくして、錦野牧場は倒産した。
牧場に居た馬達は全て他の牧場に売り飛ばされて
錦野家は一家離散となったそうである。
全ての財産を失った錦野氏は、東京で建築作業員として働くようなった。

さらに、追い打ちをかけるように悪い知らせが届く。
錦野氏が最も可愛がっていた繁殖牝馬グリーンシャトーが
いくつかの牧場を転々とした後に、繋用先のマエコウファームにて
腸捻転を発症して、13歳の若さでこの世を去ったというものである。