政府、全希望者に無料PCR…大阪・沖縄想定
2021/12/23 12:49
新型コロナ

 政府は、新型コロナウイルス感染の「第6波」対策として、新たな変異株「オミクロン株」の感染拡大が懸念される都道府県では、希望者全員のPCR検査や抗原検査を無料にする方針を固めた。政府が23日午後にも発表する。

 オミクロン株を巡り、22日に感染経路が不明な市中感染が確認された大阪府や、米軍基地で複数の感染者が確認された沖縄県を想定している。今後、オミクロン株の感染者が確認された他の都道府県でも、知事が国に要請すれば、検査を無料とする方針だ。

 オミクロン株は、インド由来の「デルタ株」に比べて感染力が強いとされ、政府関係者は「検査を拡大し、陽性者を早めに見つけ出す必要がある」としている。

 これまでPCRなどの検査費用は、発熱の症状や濃厚接触者など、医師や保健所が必要と判断した際は無料となったが、自主検査の場合は有料だった。政府は20日成立の2021年度補正予算で、体質などを理由にワクチンを打てない人や12歳未満の子ども、感染拡大時に知事が要請した場合は、検査を無料化する予算を計上しており、同予算の枠内で対応する。

 岸田首相は23日午前、東京都内の会合であいさつし、オミクロン株の市中感染が確認されたことに関して、「水際対策で得られた時間的余裕を使い、予防・検査・早期治療という一連の流れを強いものにしていく」と強調した。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211223-OYT1T50142/