頭のいい人はそう答えない…「頭の悪い人」が会話の最初の5秒によく使う話し方
樋口 裕一多摩大学 名誉教授

質問に対して、小学生のような答えしかできない人がいる。

仕事で講演会を聞きに行ったとしよう。帰社後、当然のことながら上司から「講演会はどうだった?」と問われるだろう。
そのようなときに、「おもしろかったです」「楽しかったです」としか言わない。
課を代表して取引先主催のパーティに出席したような場合も、「料理がおいしかったです」「盛り上がりました」。
打ち合わせへ出向けば、「うまくいったと思います」、出張から帰れば、「北海道は寒かったです」。

それしか言わないという点が、相手をがっかりさせていることに気づいていない。

「おもしろかったです」は小学生レベルの感想

小学生に遠足や運動会の作文を書かせると、「○○をしました、おもしろかったです」という具合に、見聞したことの羅列で終わることが多い。
その経験から何に気づいたのか、なぜそう感じたのかを文章にしてほしいのだが、そのような視点は教えてもらわないと書けない子がほとんどだ。
それと同じで、質問されたときとっさに出やすいのがこうした主観的な感想だといえよう。
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