三菱電機で、また製品検査の不正が発覚した。
日立製作所子会社の自動車部品メーカー、日立Astemo(アステモ)でも検査の不実施やデータ改ざんが明らかになった。

 いずれの現場でも不正が常態化し、チェック機能が働いていなかった。
メーカーの生命線ともいえる品質への不誠実な姿勢が問われている。

 鉄道車両向け空調機器での不正を受けた三菱電機の外部調査では、五つの製作所で新たに29件の不正を認定した。

 報告書から浮かび上がるのは、倫理観の欠如と手続きを軽視する組織風土だ。

 産業用ブレーカーの規格試験では本来使うべき量産品とは異なるサンプルを使用し、自動料金収受システム(ETC)の防水試験で虚偽の成績証を顧客に提出していた。管理職が容認、強要していたことも判明した。

 安全性に関わる問題でも、非常用発電設備の不具合は「まれな事象」として、顧客から指摘があった場合以外は放置していた。

 調査委員会は、全従業員を対象に不正に関するアンケートの直接送付を求めていたのに、上司が会社に出すよう求めたケースもあったという。
問題発覚後も自浄作用が働いておらず、あきれるばかりだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/478cbbeac6cedb3b6a9c1d6f2bf33430b106191b