観光客に大人気のバリ島、2021年の海外からの観光客はたった45人だった

CNNによると、2021年1月から10月の間にバリ島を訪れた人の数はたった45人だったという。
「外国人観光客の訪問者数としては、これまで記録してきた中で最も少ない数字だ」とバリの観光部門の責任者Nyoman Gede Gunadika氏はCNNに語った。
バリ島は新型コロナウイルスのパンデミックを受け、2020年3月に海外からの観光客の受け入れを取りやめ、2021年10月に受け入れを再開したばかりだ。
2021年の訪問者数は、例年の数字に比べると圧倒的に少ない。
2019年には、600万人以上の海外からの観光客がバリ島を訪れている。
1年の大半をパンデミックが占めた2020年ですら、島は100万人の観光客を受け入れていた。

バリ島は経済のほとんどを観光業に依存していて、全体の約80%を占めている。
それでも、インドネシアは観光客の受け入れを厳しく制限した。
無料で取得できる観光客用のビザが手に入らなくなったため、バリ島を訪れる人は295ドル(約2万9000円)を払ってベーシックな電子査証(eVisa)を取得しなければならない。
また、バリ島を訪れた人には複数回のPCR検査、医療保険への加入、ホテルでの10日間の隔離が義務付けられている。
これにより、旅費が1000ドル(約11万円)高くなる可能性があるとバリの観光局は警告している。
バリ島がこれまで多くの観光客を引き付けてきた大きな要素の1つは、相対的なコストの低さだ。
そのため、こうした新たな変更は大きな障害となる可能性が高い。

パンデミックが始まった頃、多くの観光客がすでにバリ島にいた。
そして、現地のルールに従わない観光客も散見され、観光客と現地住民の間の緊張は急速に高まった。
Insiderが5月に報じたように、インドネシアは「新しいバリ」を打ち出すべく、年内に108の新たなインフラ計画に約2億7500万ドルを投じる考えだ。