人数制限の影響も? 早くも“転売”が横行する2年ぶりの『コミケ99』「僕らにできるのは買わないこと」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e9990dcc3a8e4a3c404334ce47647523bd2eaf8b

2年ぶりとなった『コミックマーケット99』が30日、東京ビッグサイトで開幕した。今回は30日・31日の2日間の開催。感染症対策として、新たにチケット制(事前販売)が取られ、1日当たりの来場者数は約5万5千人と設定。これにより来場できない人が例年より増えた影響もあるのか、早くも“転売”が横行しているようだ。

転売されているのは、コミケ会場で販売されている出展者による同人誌や、出展企業のコミケ限定グッズなど。数千円から2万円以上の値段が付けられ、すでにソールドアウトになっている商品もある。

この状況に来場者は、「もう転売に出ているのは知らなかった。今回は入場者が限られていて、来れなかった参加者もいるのに悲しい。止めることはできないが、僕らにできるのは買わないこと」と胸を痛める。「今回は抽選だったので多少は仕方ないのかもしれない。何をやっても転売はなくならず、僕らにできることは少ない。徹夜組がいなくなったように、転売ヤーもいなくなってくれたらいいのに」と、諦めをにじませる人もいた。

一方、出展者(匿名希望)は、「転売は規制するのが難しいが、今回はおそらく多くのブースが通販もやると思う。例年では私のサークルでも会場限定グッズを出しているが、コミケ自体に抽選でしか入れないのに限定品を出しては転売の元だと思ったので、今年はやらない。通販で買えるグッズも多いと思うので、まずは転売品を買う前に確認してほしい」と語る。

スマホゲーム『オーガスト』のブースを出展している株式会社ARIAの北島さんは、「コミケ限定品は5点出品しているが、例年通りオンラインでも買える。ブースでは1人につき1商品、2個までに個数制限をしている」と、転売対策を明かす。同社商品としては転売の話は聞いていないそうで、「お客様のマナーに守られているおかげ」と、感謝を語った。

またSNSでは、チケット自体を転売で購入し、入場時の身分証確認でスタッフに止められた来場者の目撃談も寄せられていた。

近年、さまざまな趣味のグッズなどが転売者により買い占められ、一般の人が購入できない…と大きな問題となっている。これまでコミケでも転売への注意喚起が叫ばれてきたが、今回も早々に発生してしまったようだ。コロナ禍の影響で中止・延期が続き、2年ぶりにやっと開催できた今回のコミケ。人数制限により入場できない人が多いのは確かだが、コミックマーケット準備会や関係者、来場者の協力でなんとか開催にこぎつけた貴重な機会だ。出展者、来場者、また来場できなかった人たちが悲しむことのないように願いたい。