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何もしなければ平和が保たれるなどというのは、危険な幻想である。平和を守るには何が必要か、その「平和の方法」を具体的に考え、行動しなければならない。

 「戦争は、始めた側の人間が『勝てる』と思うから始めるのである」という、軍事史家が引用した言葉(「戦争の未来」所収)は傾聴に値する。相手に「勝てる」という思い違いをさせないことが、最大の防御策となるだろう。

 そのためには、まずは日本自身の防衛努力、そして日米同盟関係の強化によって、もし日本や台湾を含めた地域の安全を脅かす行動に出れば自国にとって重大な損失となることを、相手にしっかり認識させることが重要だ。

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https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20211231-OYT1T50116/