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神奈川県民にはなじみの深い箱根駅伝

陸上競技担当だった頃は、1月2、3日に箱根駅伝の取材をするのが恒例だった。実家が神奈川県の鎌倉にあるので、元日はとりあえず帰省。2日はまだ暗いうちに起きて、クルマで箱根に向かった。午前8時号砲なので、それまでに箱根に着いておかないといけない。

不思議と2日が雨だった記憶はない。というか、いつも晴れていた。早起きはつらかったが、由比ヶ浜に出ると、海の向こうに富士山がドーンと見えて、一気に気分がよくなる。長くオープンカーに乗っていたので、あえて幌を上げて運転したものだ。ヒーターをつけておけば、赤信号で止まらない限りは意外と暖かい。

かつては各新聞社とも芦ノ湖のそばの旅館に部屋をとって、そこのテレビでレースを見ていた。人気の高いレースで紙面の扱いも大きいのに、関東学生陸上競技連盟主催ということで、プレスルームなんて用意されていなかったのだ。往路は記者会見場もなし。ゴール付近に集まってくる各大学の選手を探さなければならなかった。箱根ホテルの中にプレスルームと記者会見場が設けられるようになったのは、けっこう最近になってからだ。

箱根はよくドライブに出かけるところでもあったし、片道約100キロの沿道はだいたい見慣れた風景だった。往路スタート&復路ゴール地点となる東京・大手町の読売新聞社は、産経新聞社の隣である。3日の復路のときは午前8時までに会社に行き、会社のテレビでレースを見て、先頭ランナーが近づいてきたら、会社の周囲で取材していた。

陸上担当を離れた後も、箱根駅伝は身近にあった。妻の実家は神奈川県の座間市にあったので、1月2日か3日に座間から鎌倉に、もしくはその逆に向かうとしたら、藤沢付近を通る必要があるので、箱根駅伝のランナーが走っている時間帯を避けなければいけない。そうしないと交通規制で付近は渋滞しているからだ。そんなこともあって箱根駅伝の中継は毎年見ている。自分の母校はまったく縁がないにもかかわらず。

というわけで、神奈川県民にはなじみの深い箱根駅伝だが、大阪本社へ転勤になってからは周囲の関心の低さに驚いている。そんな中、今回は駒大、青学大が2強のようで、出雲駅伝優勝の東京国際大が台風の目になるか。自宅でじっくり見てから、仕事始めとしようかな。