オミクロン株の「入院リスク」は、それまでの新型コロナ変異株より50%以上低いといった報道もなされています。オミクロン株は「弱毒性」である、と。

 もしそれが本当なら「オミクロン株は重症化しないから大丈夫」なのでしょうか?

 グローバルに問われるこの質問に、実はいち早く、日本から重要な解答が世界発信されています。2021年11月15日、東京都世田谷区が発表(https://www.youtube.com/watch?v=uQmz1B9THjg)した「新型コロナウイルス感染症後遺症報告書」(https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/fukushi/003/005/006/d00194382.html)です。

 報告は、仮に急性期に軽症、無症状であっても、生活に支障が出るレベルの後遺症が半年、1年と永続する新型コロナのもう一つの素顔「LONG COVID」を、地域の陽性者全員の規模で世界で初めて浮き彫りにしました。

 以下簡単に世田谷報告書の内容を紹介しましょう。

調査対象は2020年4月15日までに世田谷保健所がPCR検査で陽性と認めた、全感染者を対象としており、この解析は「武漢株」の後遺症と、2021年5月に猛威を振るった「英国株=α変異株」の後遺症の一部を対象に実施されました。

国際的に見て従来の調査が病院のカルテを親データとするのに対し、自治体が「無症状」と診断された陽性者まで含めて網羅的に調査するのは極めて例外的で、世田谷後遺症報告書はグローバルに重要な意味を持ちます。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68281?page=3