氷ノ山で遭難した4人、命に別条なし 残る1人の捜索29日朝から再開
2021/12/28 22:05

 兵庫県の最高峰・氷ノ山(ひょうのせん)(1510メートル)でキャンプに訪れた男性5人が遭難する事故があり、28日午後、自力で下山していた4人が兵庫県警などのヘリコプターに救助された。いずれも同県姫路市内の病院へ搬送され、命に別条はないという。残る1人は大阪市城東区の男性会社員(66)で、安否は不明。男性は山中に残されているとみられ、県警が29日朝から捜索する。

 宍粟署によると、救助された4人は奈良市の会社員(37)▽大阪府高槻市の会社員(32)▽同市の無職男性(70)▽大阪府枚方市の自動車整備工の男性(54)。25日から1泊2日の日程でキャンプに訪れ、宍粟市波賀町戸倉の登山口から入山したとみられる。下山予定を過ぎても帰宅せず、家族が27日以降に相次いで通報した。

 宍粟署などによると、グループの1人から28日午前に家族へ電話があり、4人の生存を確認。「登山口を目指し下山している」とも伝えており、県警のヘリが付近を捜索して午後1時半ごろに発見した。現場には腰のあたりまで雪が積もっていた。

 ヘリ2機が順に4人をつり上げ、同市山崎町の緑地へ搬送。それぞれ救急車に乗り換え、病院へ運ばれた。いずれも搬送時は会話できる状態だったという。

 安否が分からない男性については、グループの1人が27日夕に「山中で動けなくなった」と通報。県警や消防の約20人が28日朝から捜索したものの発見には至らず、午後4時にいったん打ち切った。29日もヘリで上空から捜索を続け、発見でき次第、登山口付近で待機する消防隊員らが現場へ向かう方針。

 宍粟署によると、5人は会社の同僚らによるキャンプ仲間とみられる。大小3台のジープ型の車に分乗し、キャンプをする計画だったという。

https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202112/sp/0014949577.shtml