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氷ノ山遭難 遺体の男性は「車中泊を決めた時点で生きていた」 雪に埋もれた車、運転席であおむけ
1/2(日) 20:20 Yahoo!ニュース
神戸新聞NEXT
 兵庫県の最高峰・氷ノ山(1510メートル)で30〜70代の男性5人が遭難し、4人が救出された事故で、兵庫県警は2日、残る1人の捜索をヘリコプターで再開し、雪に埋もれた車中で大阪市城東区の男性会社員(66)を発見した。男性はヘリで搬送されたが、死亡が確認された。

【写真】少ない手掛かり雪が覆い隠し 背丈越す積雪、残る1人の捜索難航

 宍粟署によると同日午前10時ごろ、宍粟市波賀町戸倉の国道29号沿いにある登山道入り口から約3・5キロ北西で、5人が乗ってきたとみられる車4台を見つけた。車体は見えないほど雪に埋まっていたが、車の形をした積雪の凹凸があったという。エンジンはかかっていなかった。

 午前10時40分ごろ、降下した県警の機動隊員らが車の運転席であおむけ状態の男性を発見。呼び掛けに反応せず、雪でドアを開けられなかったため助手席の窓ガラスを割って救出した。外傷はなかったという。

 救出された4人のうち1人は「26日夜に下山できず、車中泊すると決めた時は男性は生きていた」と話していることが、同署への取材で判明。同署は3日以降に司法解剖し、死因や死亡時刻を特定する。

 男性の家族によると、男性は30年以上のキャンプ歴があり、月1回は近畿圏を中心に出掛けていた。「冬の方がキャンプは楽しい」と話していたという。家族は「ここまで降るとは思わなかった。父も想定外だったかもしれない。捜索に尽力してくださった警察や消防に感謝したい」と沈痛な面持ちで語った。

 5人は昨年12月25日から1泊2日の日程でキャンプに訪れていた。県警などが28日午後、男性を車に残して下山中だった4人をヘリで救出。県警は29日以降も捜索する予定だったが、天候不良が続き、見送っていた。