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楽天決算で三木谷氏「ローミング費用が本当に高い」

 なお、6月末時点ですでに4Gの人口カバー率90%超を達成しているが、「KDDIのローミング費用」がかさみ、足を引っ張る要因の一つとなっている。


 モバイルセグメントの業績を見ると、キャンペーン施策などの影響で収益が前期から下がっているものの、前年同期比で17%増を達成。その一方、営業損失は前年同期から459億円膨らみ、996億8600万円となっている。


 なお、三木谷氏はローミングについては、10月と3月のタイミングでエリアの見直しを行うといった趣旨の発言をしており、「正直に言うとローミングコストは本当に高い。(ローミング)見直しのタイミングで、ローミングコストがかなり下がることが期待されているので、これに合わせて(新規顧客の獲得を)加速していきたい。新規顧客獲得コスト自体は安定しているが、それにあわせてローミング費用が短期的にかかってしまうため、(獲得スピード)はちょっと我慢してスピードをコントロールしていかなければならない」と説明した。

https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1343/449/amp.index.html


KDDIへのローミング費用は1GBあたり500円と言われている。
楽天モバイルの料金プランは1GBまでゼロ円で、1〜3GBは1078円、3GB〜20GBは2178円、20GB以上で3278円という設定だ。
仮にユーザーが楽天モバイルの自前ネットワークではなく、KDDIローミングエリアで5GBを使った場合、ユーザーは楽天モバイルに2178円しか支払わないが、楽天モバイルはKDDIに約2500円、支払う計算となる。
そもそも楽天モバイルとしては、1GB500円という条件を飲んだのが失敗だった。さらに、当初は、ローミングは2GBまでという設定であったが、本格サービス開始時には5GBまで引き上げた。これが結果として、赤字体質を生んでしまった。さらに、本来であれば月額2980円だけの使い放題プランであれば、それでもなんとか500円が残ったが、階段制を導入したことで、利益が出ない設計になってしまった。
1GB500円を設定した当時は、ここまで料金競争が進むとは思ってもみなかったが、1GB500円を見直す条項を盛り込んでおけば、ここまで厳しい状態には追い込まれなかったのではないか。
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishikawatsutsumu/20210814-00253222