高等学校卒業者の値は1960年度代後半まで上昇を見せる。しかしその後は踊り場を経て漸減を続けている。
2005年度前後から一時再上昇の気配があるが、これは多分に非正規社員による雇用の結果、値がかさ上げされたものと推測される。
2011年度以降は再び上昇の動きを示しており、高卒者における雇用情勢の改善の香りを覚えることができる。
ただしここ数年は動きが横ばいに転じているが、これは大学への進学者数・率が増えているからに他ならない。

なお高等学校卒業者の値が直近年度の2021年度で明らかに下落しているが、これは新型コロナウイルスの流行による景況感の後退によるところが大きい。

1960年度ぐらいからは中卒で就職する人の割合が減少する分、高卒による就職者の割合が上昇している。
しかし高校生の就職者の割合が上昇するのも1970年度前後までの話で、それ以降は大学への進学率の上昇もあり、高卒で就職する人の割合は漸減していくことになる。
ただし上記で触れたように今世紀に入ってからは底打ち、2011年度から数年ほどは上昇の動きも見られたことは留意しておく必要がある。
高卒以下の学歴保有者における完全失業率もほぼ同じタイミングで下がっているため(労働力調査より。グラフ化は略)、純粋に高卒者における雇用情勢が改善していると見るべきだろう。

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https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20220108-00275592