大規模な抗議デモに揺れる中央アジア・カザフスタンのトカエフ大統領は7日、暴徒鎮圧のため「警告なしの殺害」を治安部隊に指示したことを明らかにした。

同国はデモでまひ状態に陥っており、数十人が死亡したとの情報もある。

デモは燃料価格高騰に対する抗議として今週前半に始まった。トカエフ氏は演説で強気の姿勢を示し、デモは国内外のよく訓練された「テロリスト一味」が首謀したものだと主張した。
カザフスタン国営メディアは7日、暴徒化したデモで治安要員18人と「武装した犯罪者」26人が死亡したと報道。内務省の発表を基に、これまでに3800人以上が拘束され、100人以上は「テロ行動」に及んでいる最中に逮捕されたとしている。
現地のジャーナリストによると、最大都市アルマトイでは銃弾を受けた遺体が通りに横たわっており、空気中を繰り返し銃声が飛び交った。
インターネットの遮断でATM(現金自動出入機)が機能しなくなったほか、銃器店少なくとも1店が略奪を受けた様子だという。
CNNは安全上の理由からこのジャーナリストの名前を出さないことに同意した。
トカエフ氏はアルマトイの状況は「安定した」とし、非常事態宣言が効果を上げていると説明。
ただ、テロリストは依然として国や民間の財産を損壊したり、市民を相手に武器を使ったりしているとも述べ、「警告なしに射殺するよう法執行機関と軍に指示を出した」ことを明らかにした。
 
https://news.yahoo.co.jp/articles/94f58f9e56c0954b79010d1896749a0fe4d48dd8