Macが東京圏で首位の衝撃
 PC市場で大きな変化が起こっていた。
 全国の主要販売店のPOSデータを集計しているBCNによると、ノートPCおよびデスクトップをあわせた東京圏におけるMacのシェアは19.9%となり、なんと首位になったのだ。2位にはNECが19.6%、3位には東芝の14.3%、4位には富士通の13.9%と続くが、これらの国内大手PCメーカーを据え置いてのトップシェア獲得となっている。
 東京圏においてMacのシェアが高いことを報じたが、それを上回り、トップシェアを獲得する結果となったのだ。BCNの集計では、直営店であるアップルストアの数値が反映されていないが、これにアップルストアの数字を加えると、さらにシェアが高まる可能性もありそうだ。
 だが、その一方で、東京圏以外でのMacのシェアは決して高くない。2015年の大阪圏のシェアは5.6%で6位、名古屋圏では5.3%で同じく6位、その他地域では5.9%と5位。いずれも5%台のシェアに留まり、東京圏の4分の1程度に留まっているというわけだ。
 アップルにとってみれば、首都圏エリア以外でのシェア拡大が課題となっているのは明らかだ。特に、首都圏エリアに次ぐ市場規模を誇る関西エリアでのシェア拡大は最優先課題ということになろう。
 だが、実際に、大阪を訪れて取材をしてみると、関西エリアにおけるシェア拡大の動きが着実に形になりつつあることが感じられた。

ヨドバシカメラマルチメディア梅田 アップル&ウィンドウズチーム・高田翔平グループリーダーは、「これまではPCに詳しい人、グラフィック用途で活用する人、CADなどの設計用途に利用する人が中心だったものが、ここ数年、学生や女性、あるいはシニア層が、アップルショップを訪れる例が増えている。購入者の傾向が大きく変化している」と語る。
 その背景には、iPhoneの広がりがあると、高田グループリーダーは指摘する。
 「iPhoneを使っている学生や女性が、その操作性の高さから、Macに興味を持ち、店頭を訪れる例が増加している。一方で、シニア層は、デジタルカメラで撮影した写真を、友人などに見せるために、iPadを購入したいという声が聞かれる」という。

「関西エリアでも、スマートフォンにおけるiPhoneのシェアは圧倒的に高い。まずは、そうしたユーザーの方々に対して、iPadやMacの魅力を伝えたい。iPhoneからMacへの流れは、今年はさらに加速すると考えている。そのなかで、関西エリアにおいて、Macを購入するならば、ヨドバシカメラマルチメディア梅田という流れを作りたい」と語る。

「やはりベースには、iPhoneの普及がある。アップルのブランドが一般ユーザーにも受け入れられやすい環境が整っており、しっかりとした説明を行なえば、MacやiPadを購入していただけるといった手応えを感じた」と語る。
 特に、iPadの場合には、iPhoneと操作性が一緒であることが購入に繋がりやすく、Macについては、データ共有などでの使いやすさが購入に繋がっているという。
 「iPhoneというブランドが一人歩きしており、説明をすると、iPhoneと同じメーカーが、Macを出していることを知らないという来店客もいた」とのエピソードも明かす。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/742604.html

ビックカメラの小林事業部長は、「2年後に買い取り価格が設定できるのはMacだけであり、実際に、Macの中古買い取り価格は、Windows搭載PCに比べて、高い水準となっている。ほかのPCではできないサービスだ」とする。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/1046433.html