160匹捕獲 前年度の4倍 市報償金制度が奏功 栃木市(下野新聞SOON)
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農作物被害などを及ぼすハクビシンとアライグマの捕獲が栃木県栃木市内で増えている。市農林整備課によると、昨年4〜11月の捕獲数は計160匹を数え、2020年度1年間の4倍を超えた。市は21年度から、被害を受けた市民の捕獲に対して報償金制度を導入。処分を近隣の猟友会の駆除従事者に依頼できるようにもしたため、捕獲数の大幅増につながったとみている。

昨年4〜11月のハクビシンの捕獲数は75匹、アライグマは85匹に上った。20年度は1年間でハクビシン26匹、アライグマ13匹だった。被害を受けた市民が市に捕獲許可を申請し、自宅や自身の農地などで捕獲している。市は捕獲用の小型箱わなの貸与も行っている。

新たに始めた報償金制度は、捕獲者自身が処分した場合に1匹3千円、処分を駆除従事者に依頼した場合は1匹千円を支給する。

昨年4〜11月の捕獲許可件数は、前年同期を28件上回る87件。「これまでは『自分では処分できない』と捕獲をためらう市民もいた」(同課)が、処分を依頼できるようになり、捕獲許可申請をしやすくなった。一般市民に対して報償金を支給する制度は県内で唯一という。

市内のイチゴとブドウの被害額は20年度、約500万円。住宅の屋根裏などにすみつくため、ふんなどによる生活環境への被害の相談も増えているという。同課は「捕獲しないと、さらに被害が深刻になる懸念がある」とし「被害を受けた際は、積極的に制度を活用してほしい」と呼び掛けている。