高校3年の部活引退後の進路相談で、担任の先生から「現実を見ろ」と言われてカチンと来ました。絶対にギャフンと言わせたい、の一心で、起きている時間は全部勉強に充てる生活を始めました。数学が苦手で、私立大に目標を変更。アナウンサーの竹内由恵さんが慶応大法学部政治学科の出身と知って、「こんなかわいい人に会いたい」と同じ学科をめざすと決めました。でも、竹内さんは既に卒業してたのですが。

 まず、覚えれば点になる世界史にだけ取り組みました。教科書の太字の人名などを赤字で引いて、ひたすらインプット。サッカー選手の名前と出身国を覚えていたので、世界地図が頭にあってすんなり入りました。

 3週間くらいでだいたい覚え終えたら、次は英語と古文漢文。合格体験記を読んで、良い参考書で単語、文法、構文を詰め込んでいきました。不思議と苦じゃなく、頭がハイになってた。年末までには模試でも合格圏に入り、本番は慶応のほか、早稲田、同志社も受かったんです。

 でも、慶応に入学した後、どうにもキャンパスになじめなかった。フットサルやサッカーサークルを回りましたが、すごく体育会気質だったり、「女子が決めたら3点」みたいなゆるゆるだったり。学部の決め方もいい加減だったから、授業にも興味が持てない。とどめは、6月ごろにあったクラス会。語尾に「じゃが」が付く岡山弁が抜けず、内部進学生から「お前はジャガイモ星人だな」といじられて、心が折れた。学校に行かなくなりました。

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