中国「自給自足」まい進、先進諸国との関係悪化で
食糧、エネルギー、原材料などあらゆる生産・流通過程の確保を公約に
https://jp.wsj.com/articles/china-looks-to-secure-supplies-as-strains-with-u-s-and-its-allies-grow-11642116209

2022 年 1 月 14 日 08:24 JST
 中国政府は米国をはじめとする諸外国との緊張関係の長期化
に備え、中国経済の強化を図っている。一部の必需品を備蓄し、
外国依存度を下げる努力を加速させるため、国内生産の増加を計画中だ。

 公式発表によると、国家発展改革委員会や農業農村省など中
国の経済機関は最近、2022年の優先課題として「安全保障」を挙
げている。特に、穀物からエネルギー、原材料に至るまであらゆ
る供給に加え、工業部品や商品(コモディティー)の生産・流通過
程の確保を公約に掲げている。

 中国はここ数カ月、穀物の買い付けを強化してきた。さらに、
2001年の世界貿易機関(WTO)加盟以降、栽培を放棄したも同然
だった大豆を栽培するため、耕作地を確保する計画も明らかにしている。

 安全保障重視の経済政策は、習近平国家主席が2020年に発表
した戦略を強化するものだ。習氏は国外投資や輸出よりも、国内の
サプライヤーと消費者を中国経済のけん引役として優先させる戦
略を掲げた。中国政府はこうした重点シフトを「国内循環を主体と
する双循環」と呼んでいる。