https://www.tokyo-np.co.jp/article/154269
ロボット不具合「原因分からない、見通し不明…」 福島第一原発1号機、高線量の内部調査に高い壁

2022年1月15日 06時00分

 東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉で予定されていた内部調査が、ロボットの不具合で開始できずにいる。溶け落ちた核燃料(デブリ)が残る格納容器内は放射線量が高く、人が近づけない。遠隔操作を余儀なくされる作業は、これまでもトラブルが連続。事故から11年が近づく中、高い壁が行く手を阻み続ける。(小野沢健太)

◆甘かった事前準備

 「原因が分からない。対策の見通しも不明で、調査の再開時期は未定です」

 13日の記者会見で、東電の広報担当者はあいまいな受け答えに終始した。当初計画から2年以上遅れた1号機の内部調査は、12日に始まるはずだったが、出だしからつまずいた。