ネット履歴の提供、本人同意の原則化は見送り 「大幅な後退」批判も

 総務省は14日、インターネット利用者の閲覧履歴などを第三者に提供するサイト運営者などへの規制を強化する法律改正をめぐり、利用者の事前同意を原則とすることを見送る報告書案をまとめた。利用者情報の第三者への提供について、サイトなどで通知・公表する方法も認める。規制のあり方を議論してきた有識者からは「大幅な後退」という声も出ている。

 ネットの閲覧履歴などの情報は、利用者が閲覧しているサイトから広告業者などに提供され、利用者の関心に合わせて中身を変える「ターゲティング広告」に使われる。総務省の有識者会議では利用者の保護を重視し、閲覧履歴などの第三者提供には本人の同意を原則化する方向で、17日からの国会に電気通信事業法の改正案を提出することを検討していた。

 しかし、これに経済界が反発。14日に総務省が示した報告書案では、利用者が自分の情報の使われ方を確認できるようにする方法として「通知・公表」が先にあげられ、同意の取得や情報提供を利用者が拒否できる仕組み「オプトアウト」の導入は選択肢の一つとされた。
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