東京都 小笠原諸島 交通手段は約6日に1便の定期船のみ 父島に島民悲願の「空港建設」は実現するのか?

● 小笠原諸島への交通手段は船のみ
 小笠原諸島の父島・母島には空港がなく、船でしか行くことができません。唯一の交通手段である「おがさわら丸」が東京竹芝桟橋から出航しています。
しかし、約6日に1便の定期船なので行きたい日に行ける訳ではありません。更に、東京竹芝桟橋−父島二見港間は、片道約1,000kmで、約24時間もかかります。

 2016年建造の3代目「おがさわら丸」は、総トン数約11,000トンの大型船ですが、台風や爆弾低気圧などで海が荒れる事が予想されると運行日が急に変更される事があります。だたし、欠航は極めて少ないようです。

空港建設は島民の悲願!
 不便さが島の自然と独自の文化を守ってきたとも言えますが、重病の時、手遅れになる可能性も高いです。そのため「空港建設」は、島民の悲願ですが、過去に空港建設案が浮かんでは消えました。

 1995年には空港の位置を「兄島」に決定し、1,800m滑走路を備える空港を建設し、「兄島」と「父島」の間にロープウェーを建設し、
空港アクセスとする構想が持ち上がりましたが、貴重な自然環境を破壊するという意見が続出し、兄島案は撤回に追い込まれます。

 1998年に父島南部の「時雨山」が、新たな空港予定地として決定しました。しかし、時雨山周辺は父島の水源であり、ここでも自然環境への影響が懸念され、撤回となりました。

 2017年に開かれた航空路協議会では、「硫黄島活用案、水上航空機案、洲崎地区活用案」のうち、「州崎案」を優先的に検討することを決定しました。滑走路長は50人乗りのプロペラ機が離発着できる1,200m程度とする方向になりました。

http://building-pc.cocolog-nifty.com/helicopter/2021/12/post-b9c753.html