トンガの通信遮断 被害の詳細つかめず

1/16(日) 18:32配信

【シンガポール=森浩】海底火山が噴火した南太平洋の島国トンガでは、発生から一夜が明けた16日になっても現地の状況がつかみにくい状態が続いた。
噴火後、国内では大規模な停電が発生し、国際通信の大部分が遮断。会員制交流サイト(SNS)には
津波が住宅に押し寄せる様子が投稿されているが、被害の詳細は分かっていない。

15日に噴火したのは首都ヌクアロファの北方約65キロにあるフンガトンガ・フンガハアパイ火山。
噴煙は高さ約20キロまで上昇し、半径約240キロに拡散した。噴火の衝撃波は米アラスカ州にも到達したという。

ニュージーランドのアーダン首相は16日の会見で、現地との通信の結果として、
「ヌクアロファは火山灰に覆われているが、それ以外の状況は落ち着いている」と述べた。アーダン氏によると、公式に負傷者や死亡者の情報はないという。

ロイター通信などによると、トンガ国内では津波によって商店や港の船舶などが損壊。
停電でインターネットや国際電話などのデータが通る海底ケーブルに影響が出ているもようだ。また降灰で飲料水の確保が課題になっているという。

太平洋に面する各国では津波警報が発令され、太平洋津波センターによると、ヌクアロファがあるトンガタプ島では80センチの津波が観測された。
南太平洋のバヌアツに1・4メートル、米カリフォルニア州やアラスカ州、南米チリなどに1メートルを超える津波が到達した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/63ac4507c4643b8b030f4913bd6f2bb6ace13216